自宅でできるセルフホワイトニング徹底ガイド!効果的な方法と選び方
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従来、ホワイトニングといえば歯科医院で受けるオフィスホワイトニングが主流でしたが、ホームホワイトニングも普及した今、さらに費用や手軽さの面で魅力的なセルフホワイトニングが話題を集めています。セルフホワイトニングは、自宅で好きなタイミングでできる手軽さや低コストなどが魅力の一方で、薬剤による刺激やアレルギーといったリスクもあるなど注意が必要な方も。
この記事では「自宅で手軽にできるセルフホワイトニング」をテーマに、市販のホワイトニング製品の種類や選び方、基本的な使い方や効果を高めるポイントを解説するとともに、注意点もまとめています。コストを抑えつつ自宅で手軽に白い歯を手に入れたい方はぜひ参考にしてください。
※※注意※※
市販のホワイトニング製品の中には日本で未認可のものもあります。特にネット通販などでしか手に入らない製品・海外製品などはどのような薬剤が含まれているか不確かだったり、トラブルが起こっても保証が受けられなかったりするリスクがあります。必ず使用上の注意点などをよく確認するとともに、自己責任のもとでご使用ください。市販のホワイトニング製品を使用したセルフホワイトニングが不安な方は、歯科医院でのオフィスホワイトニングおよびホームホワイトニングをおすすめします。
この記事の監修医師

椿 知之 歯科医師
- 監修
アメリカで審美歯科を学んだ後、1995年に日本で初めてのホワイトニングサロン「ティースアート」を銀座にオープン。現在は歯科医師、歯科衛生士を対象とした講演活動を行う傍ら、全国にあるティースアートの代表を務めています。
セルフホワイトニングとは?


セルフホワイトニングとは、歯科医院に通うことなく自宅などで自分で行うホワイトニングのこと。市販品を使って自分で行う方法のほか、サロンや専門店で受けるホワイトニング、トレーニングジムの一角で行えるサービスなどもセルフホワイトニングといいます。
今回は、このうち「市販品を使って自分で自宅などで行うホワイトニング」をセルフホワイトニングとして取り上げます。市販品シートやペン、パウダーなど様々な商品があります。
セルフホワイトニング製品の種類と特徴
ホワイトニングシート
着色汚れやヤニによる黄ばみなどを改善する成分が付着したシートのことで、歯に貼り付けるだけの手軽さが魅力のホワイトニング製品です。薬剤に関する知識や資格がなくても扱える低濃度の薬剤を使用している商品も多く、その分だけ効果は緩やかですが自宅でも安心してセルフホワイトニングができるよう配慮されています。
日本では未認可の商品もあり、そうした商品はドラッグストアなどでは手に入らず基本的にはネット通販等で購入することになるでしょう。冒頭の注意点も併せてご確認ください。
ホワイトニングペン
着色汚れやヤニによる黄ばみなどを改善する、ジェルが入ったペンのことです。歯に直接塗布して使用する手軽さが魅力で、ピンポイントで白くしたいといったニーズにも合います。ジェルを舐めたり飲み込んだりするおそれもあることから、一般的には低濃度の成分が含まれています。そのため効果は比較的緩やかと考えておきましょう。
また海外製品などは、日本では認可されていない高濃度の薬剤が含まれている場合もあるため、事前に必ず確認しましょう。
ホワイトニングパウダー
着色汚れやヤニによる黄ばみなどを改善する成分が含まれた、歯磨き粉タイプのアイテムです。パウダーをつけて歯を磨くようにケアすることにより、微細な粒子が着色汚れの元を吸着して落とす効果が期待でき、中には口臭ケアもできるものもあります。
使い方は日常的に行う歯磨きとほぼ同じなので、習慣化しやすいといった特徴も。発泡剤が含まれた商品もあるので、「泡立たないと歯磨きしている感じがしない」という方はそちらを探してみるのもよいでしょう。
ホームホワイトニングとの違い
ホームホワイトニングとセルフホワイトニングはどちらも、自宅などの好きな場所・自分の好きなタイミングでできる点では同じですが、本質は全く異なります。
ホームホワイトニングは、歯科医院で治療の説明を受けて自分専用のマウスピースを製作し、成分や濃度がコントロールされた薬剤を使用します。このため始める場合も継続する場合も歯科医院を受診する必要があります。一方、セルフホワイトニングは市販されているホワイトニング製品を自分で選んで購入するだけなので、歯科医院に通う必要はありません。
またホームホワイトニングの薬剤は濃度が10〜20%以下(過酸化尿素の場合)などと決められていますが、セルフホワイトニングの成分は規定がなく高濃度のものもあれば低濃度のものもあります。そのため製品の選び方も大切になってきます。
セルフホワイトニング製品の選び方


上述のように、市販のホワイトニング製品は選び方が大切です。特に成分(含まれる薬剤や濃度)は効果に影響するだけでなく場合によってはリスクになるおそれもあるため、よく読んでから購入するかどうかを判断しましょう。海外製品などで薬剤や濃度が不明なものは、できれば避けることをおすすめします。そのほか期待できる効果や価格、使用方法などにも着目し、自分が納得できる商品を選びましょう。
成分
歯を白くする成分には、過酸化水素や過酸化尿素といった漂白剤のほか、人体にも存在するポリリン酸などがあります。このうち過酸化水素はオフィスホワイトニングでよく使われる成分で、過酸化尿素はホームホワイトニングでの薬剤に含まれていることが多い成分です。
濃度は過酸化尿素なら10〜20%以下、過酸化水素なら3%以下のものを選ぶようにしましょう。また毎日の歯磨きに合わせてケアをしたい方は、ポリリン酸が含まれた製品を選ぶとよいでしょう。
効果
効果には個人差があり商品によっても異なりますが、上述したいずれの成分も、落とせるのは食べ物・飲み物の色素が原因の着色汚れ、またはタバコのヤニによる黄ばみなどです。
神経が死んで変色した歯や被せ物・差し歯、そのほか歯の内部からの変色に対しては大きな効果が期待できないため、自分の歯の汚れが何によるものなのかを理解することが大切です。
価格
一例として、ホワイトニングシートは990〜2,680円(審美歯科ネットプラス調べ)といったように、市販のホワイトニング製品の価格はメーカーや商品、カテゴリによって大きく異なります。
歯科医院のオフィスホワイトニングと比べて効果が緩やかなことの多いセルフホワイトニングは、それなりの期間継続してケアに取り組むことになります。ランニングコストがかかるため、無理なく続けられる価格であることもホワイトニング製品選びの大切なポイントです。
使用方法
ホワイトニングシートやホワイトニングペンを使ったセルフホワイトニングは、日常生活の中でケアの時間を作る必要があります。細かな作業が苦手な方は、うまく貼れなかったり塗れなかったりするかもしれません。
一方、ホワイトニングパウダーであれば歯磨きのタイミングでケアできるため、日常生活に取り入れやすく習慣化しやすいといった特徴があります。自分のライフスタイルや生活リズムに合った使い方ができるもので絞り込むとよいでしょう。
セルフホワイトニングの効果を高めるコツ


食生活の見直し
セルフホワイトニングの期間中、コーヒーや紅茶、赤ワインなどの着色しやすい飲み物および、カレーなどの着色しやすい食べ物はできるだけ控えましょう。ホワイトニングが追いつかず、期待する効果が得られない可能性が高くなります。
同様にタバコを吸う方は、せめてセルフホワイトニングの期間中だけでも禁煙することをおすすめします。可能であれば、白さを維持するためセルフホワイトニングが終わってもタバコを控えるとよいでしょう。
歯磨き習慣の改善
歯磨きのやり方には個人のクセが出やすいため、きちんと磨けているようでも毛先が届いておらず色素が残り、やがて着色汚れとして定着することがあります。せっかくセルフホワイトニングでケアをするのであれば、効果をより高めるためにも正しい歯磨きのやり方を身につけておくことをおすすめします。
歯磨きのやり方は、歯科医院の定期検診などで歯科衛生士に教えてもらえます。併せて、朝晩しか歯磨きをしてこなかった方は朝昼晩の3回磨くようにするなど、歯磨き習慣を見直して改善することも大切です。
定期的な歯科検診
日常的な歯磨きだけではどうしても残ってしまう汚れがあります。そのまま放置すると定着して着色汚れとなったり、タバコを吸う方はヤニが頑固にこびりついたりしてせっかくのホワイトニング効果が薄れてしまうことも。
セルフホワイトニングの効果をより高めるため、また歯の白さを長続きさせるためにも、定期的に歯科医院で歯のクリーニングを受けることをおすすめします。
セルフホワイトニングの注意点


歯や歯茎への刺激
含まれている成分や濃度、自分の歯および歯茎の状態、あるいは使い方など様々な原因で歯もしくは歯茎が刺激を受けるおそれがあります。具体的にはしみる、ヒリヒリする、歯質が削れるといったことが挙げられます。冒頭でも伝えた通り、日本で未認可のホワイトニング製品は特に含まれる成分・濃度などが分からないことも多いため、成分や注意書きなどをよく読むこと、購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
アレルギー反応
歯や歯茎への刺激に留まらず、含有成分によってはアレルギー反応が出る可能性があります。化粧品を使用して皮膚が赤くなったことがあるという方や、オフィスホワイトニングまたはホームホワイトニングなどの後に唇が赤くなったり腫れたりしたことがある方などは特に注意するとともに、自己判断で使用せず事前に必ず歯科医院を受診し、歯科医師に確認をしてください。特に海外製品などは安全性が保証されていないものもあるため、健康被害には注意しましょう。
効果の持続性
歯科医院のオフィスホワイトニングやホームホワイトニングと違い、セルフホワイトニングの効果は持続性がありません。商品・成分でも変わるものの、一般的には数週間程度と考えてよいでしょう。食生活や喫煙習慣の有無などにもよりますが、効果を持続させるには継続的にケアをしていく必要があります。長期間効果を持続させたい、高い効果を期待するという方は、最初から歯科医院のオフィスホワイトニングやホームホワイトニングを選ぶことをおすすめします。
まとめ


セルフホワイトニングは、歯科医院に通うことなく手軽に始められるケア方法の一つです。しかし効果は商品や成分などの個体差や個人差が大きく、白さを実感できるまでに時間がかかったり、短期間で効果が消えてしまったりすることがあります。
また日本では未認可の製品が売られていることもあるため選ぶ際にも注意が必要です。すべてが自己責任となるため、不安がある方は歯科医院でのホワイトニングとよく比較し、自分に合うホワイトニング方法を選びましょう。
以下のリンク先では、全国のホワイトニングが受けられる歯科医院をエリアや駅ごとにまとめています。歯科医院の特徴なども分かりやすく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。