ホワイトニング後に避けるべき食事とは?コンビニで選べるものリストも紹介
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ホワイトニング後の食事に何を選べばよいのか悩んでいませんか?この記事では、ホワイトニング後にコンビニで選べる食品・飲み物リスト、絶対に避けるべきもの、歯がデリケートな期間を賢く乗り切るための注意点などを具体的に紹介します。
せっかく手に入れた白い歯を食事で台無しにしないよう、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修医師
若菜 康弘 歯科医師
- 監修
鶴見大学歯学部大学院卒業。
現在は、千葉県夷隅郡大多喜町にある若菜歯科医院の院長を務めています。
ホワイトニング後はなぜ食事に注意が必要なの?
ホワイトニング後の歯は一時的にデリケートな状態になっており、着色しやすい状態がしばらく続きます。そのため食事や飲み物の選び方に注意が必要です。美しい白さを保つためにも、食品・飲料を選ぶための正しい知識を身につけましょう。
そもそもなぜホワイトニング後の食事選びに注意が必要なのか、その理由から詳しく解説します。
歯の表面が一時的にデリケートな状態
ホワイトニングで使用する薬剤は、歯の表面を覆うエナメル質に作用して歯の内部の色素を分解します。この作用によって歯の表面が外部からの刺激に弱い状態になります。
その状態で色の濃い食品や酸性の強い食品などを摂取すると、歯が強い刺激を受けたり痛みを感じたり、場合によっては着色が促進されたりする可能性もあるため注意が必要です。
ホワイトニング直後は一時的に歯が着色しやすい状態
ホワイトニングの薬剤は、歯の表面にある「ペリクル」を一時的に剥がし、歯の内部に浸透して着色汚れを分解します。ペリクルとは、歯を外部の着色物質などから守る役割を果たす、薄い保護膜です。
ホワイトニング直後は、そのペリクルが剥がれた(歯の象牙質がむき出しになった)状態になっています。保護膜を失った歯は飲食物の色素を吸収しやすくなり、特にコーヒーやカレーなどの濃い色の食品は着色リスクが高まるため注意が必要です。着色しやすい状態は、新しいペリクルが再生されるまで続きます。
食事に気を付ける期間はいつまで?
一般的にホワイトニング直後の24~48時間(1~2日間)が、もっとも着色しやすい期間です。ペリクルが再生されるまでの時間と考えてよいでしょう。
この期間は食事や飲み物に特に注意が必要です。ただし24〜48時間はあくまで目安であり、使用した薬剤の成分や濃度および個人によっても差があります。またホワイトニングを受けた歯科医院あるいは歯科医師によっても判断基準が違うため、指示が異なる場合があります。
いずれにしても、歯科医師の指示を必ず守ることが大切です。少しでも不安がある方は担当の歯科医師に確認をしましょう。
ホワイトニング後コンビニで買うのを避けたい食品リスト
ホワイトニング後の歯は着色しやすい状態です。コンビニで食事を選ぶときは色や酸、温度が歯に影響を与える食品・飲料を避けることが大切です。
代表的な例を挙げていくので、どのようなものに気をつけたらよいのか事前にしっかり把握しておきましょう。
濃い色の食品・飲料
- チョコレート
- ココア
- ケチャップやトマトソース系のパスタ
- カレー
- 醤油や味噌を使った煮物・弁当
- 色の濃いドレッシングがかかったサラダ
- 色のついた飴やグミ
- イソフラボン(ポリフェノールの一種)を多く含む大豆製品
- コーヒー
- 紅茶
- ウーロン茶
- 緑茶(一部除く)
- ぶどうジュース
- オレンジジュース
- コーラ
- ワイン(赤・白問わず) など
ホワイトニング後の歯は色素を吸収しやすいため、色の濃い食品や飲料は特に避けるべきです。たとえばチョコレートやココア、ケチャップやトマトソース系のパスタ、カレー、醤油や味噌を使った煮物・弁当、色の濃いドレッシングがかかったサラダ、色のついた飴やグミなどは控えてください。
またイソフラボン(ポリフェノールの一種)を多く含む大豆製品も、黄ばみの原因になることがあるので注意が必要です。飲み物ではコーヒー、紅茶、ウーロン茶、緑茶(一部除く)、ぶどうジュース、オレンジジュース、コーラ、ワイン(赤・白問わず)などが着色のリスクを高めます。
酸性の強い食品・飲料
- レモン、オレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類やそのジュース
- お酢を使った食品
- 炭酸飲料(色の有無に関わらず) など
酸性の強い食品や飲料も、ホワイトニング後の歯には刺激となるおそれがあるため避けるべきでしょう。レモン、オレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類やそのジュース、お酢を使った食品、さらには炭酸飲料(色の有無に関わらず)も避けたほうが無難です。
これらの酸は歯のエナメル質を一時的に溶かし、着色しやすいポーラス(多孔質)な状態を助長するおそれがあります。結果として色素が沈着・定着するリスクが高まるため注意が必要です。
熱すぎるもの・冷たすぎるもの
- 熱々のスープやカップ麺
- キンキンに冷えた飲み物やアイスクリーム など
極端に熱いものや冷たいものも、ホワイトニング後のデリケートな歯に刺激となる可能性があります。特に熱々のスープやカップ麺、キンキンに冷えた飲み物やアイスクリームなどは、歯がしみるなど知覚過敏のような症状を引き起こすリスクが高まります。
また温度変化によって歯の表面に微細な変化が起こり、結果的に着色を促してしまうことも考えられます。コンビニで食品を購入する際、弁当やスープは常温近くまで冷ましてから摂取すること、冷蔵庫から取り出したばかりの冷たい飲料は常温に近くなるまで待ってから飲むことをおすすめします。
ホワイトニング後にコンビニで買える白くて色の薄い食品リスト
ホワイトニング後で歯がデリケートな状態でも、コンビニで手に入る食品は多くあります。基本となるのは「白くて色の薄い食品」を選ぶことです。色素沈着を防ぎ美しい白い歯を長持ちさせるためにも、これから紹介するリストを参考に賢く選びましょう。
具体例①:主食になるもの(おにぎり、パンなど)
- 塩むすび
- 白いご飯だけの弁当
- ツナマヨのおにぎり(醤油系の味付けは避ける)
- 白い食パン
- たまごサンド
- ツナサンド
- ハムチーズサンド など
主食はシンプルで色の薄いものを選ぶのがおすすめです。コンビニで手軽に買えるものとしては、塩むすび・白いご飯だけの弁当などがあります。ツナマヨのおにぎりもよいですが、その場合は醤油系の味付けのものを避けましょう。
またパン類なら白い食パン、たまごサンド、ツナサンド、ハムチーズサンドなどを選ぶようにしましょう。ただしサンドイッチに使われているケチャップや濃いソースには注意が必要です。
具体例②:おかず・タンパク質(サラダチキン、ゆで卵など)
- プレーンタイプのサラダチキン
- ゆで卵
- はんぺん など
おかずは、味付けが薄くできるだけ色がついていないものを選びましょう。コンビニで手軽に買えるものとしてプレーンタイプのサラダチキン、ゆで卵、はんぺんなどが挙げられます。
着色が不安であれば、醤油やスパイスで濃く味付けされたものは避けること、できるだけ素材の色がそのまま活かされているものを選ぶこと、シンプルで色のついていないものを選ぶことなどがポイントです。
具体例③:乳製品・デザート(牛乳、ヨーグルトなど)
- 牛乳
- 無糖ヨーグルト
- 色の薄いチーズ(プロセスチーズ) など
乳製品は手軽に栄養を補給できるので、選べる食品に制限がある場合におすすめです。牛乳や無糖ヨーグルト、色の薄いチーズ(プロセスチーズ)などがよいでしょう。
ヨーグルトにフルーツソースやジャムなどが付いている場合は、避けたほうが無難です。また色の濃いゼリー、チョコレートが含まれるデザートなども気を付けたいですね。できるだけ透明や乳白色のものを選ぶようにしてください。
具体例④:飲み物(水が基本)
- ミネラルウォーター
- 白湯
- 牛乳 など
ホワイトニング後の飲み物は水が基本です。ミネラルウォーターや白湯は着色の心配がなく、歯の表面の汚れを洗い流す効果も期待できます。そのほか牛乳もよいでしょう。
コーヒーやジュースなど色の濃い飲み物は控え、できるだけ水を選ぶようにしましょう。
ホワイトニング後にコンビニで食事する際の賢い選び方とその他の注意点
ホワイトニング後の食事をコンビニで選ぶ際、いくつか意識しておきたいポイントがあります。コンビニ食の賢い選び方と日常生活で実践できる簡単な注意点を押さえて、せっかく手に入れた白い歯を長持ちさせましょう。
パッケージの成分表示や色を必ずチェック
コンビニの食品に限ったことではありませんが、同じカテゴリでも商品によって原材料や着色料が異なります。たとえば同じサラダチキンでも、ソース付きのものは着色リスクが高まります。
現物を見るとともにパッケージの成分表示も確認し、色の濃い添加物や調味料が含まれていないかチェックする習慣を身につけましょう。このひと手間が、ホワイトニング後のデリケートな歯を守ることにつながります。
食事と一緒に水を飲む習慣を
食事中に水を飲むことは、歯の着色予防に効果的です。水をこまめに飲むことで食品や飲料の色素が歯の表面に定着するのを抑え、洗い流す効果が期待できます。コンビニで購入した食事をとる際は色の濃い食品を避けつつ、ミネラルウォーターも一緒に購入して食事中に飲む習慣を心がけましょう。
食後はすぐにうがいをする
食後すぐに歯磨きをすると、ホワイトニング直後のデリケートな歯の表面を傷つけてしまう可能性があります。そのため、まずは水でしっかりうがいをして食べかすや色素を洗い流しましょう。
歯磨きに関しては、ホワイトニングから数時間経ってから行うほうが安全です。ただし歯科医師から具体的な指示がある場合は、その指示に従ってください。
不安な場合はクリニックへの確認が一番確実
ホワイトニングで使用した薬剤の種類・濃度や個人の歯質、もともとの歯の状態などによって、ホワイトニング後の注意点や食事に気を付けるべき期間が異なります。どの食品を選べばよいか迷ったり、いつまで食事制限をすればよいか不安になったりしたときは、施術を受けた歯科医師や歯科衛生士に確認するのが確実です。個別に適切なアドバイスを受けて、美しい白さを長持ちさせましょう。
※歯科医師や歯科衛生士が忙しい時間帯や休診日などは、タイミングよく確認できない(電話対応できない)可能性があります。できればホワイトニングで受診した際に「食べないほうがよい食品・飲料」「歯磨きに関する注意点」などをまとめて確認しておくことをおすすめします。
まとめ
ホワイトニング後の歯は、一時的ですが着色しやすいデリケートな状態が続きます。その間、濃い色の食品や酸性の強い食品を意識して避けることが、白い歯を長持ちさせるための鍵となります。
コンビニで食事を選ぶときは白いご飯やパン、サラダチキン、牛乳など「白い食品」を中心に選ぶようにしましょう。また、この記事でお伝えしたパッケージの確認や食後のうがいも習慣づけて、ペリクルが再生されるまでの着色しやすい期間を上手に乗り切りましょう。
若菜 康弘 歯科医師
監修医師からのメッセージ
ホワイトニング治療直後は、コーヒーや紅茶、赤ワインなどの色の濃い飲み物や色素の含まれるカレーやトマトソースといった食べ物は控えたほうがいいでしょう。
また治療後は冷たいものにしみるなど知覚過敏症状を引き起こすこともあり、酸味の強い食べ物や極端に熱いものや冷たいものを食べるときにも注意が必要です。
食生活には個人差がありますので、不安に感じられる方はかかりつけの歯科医へご相談ください。
全国のホワイトニングが受けられる歯科医院は、こちらから探すことができます。

若菜 康弘 歯科医師
監修医師が答える!
「ホワイトニング治療後の飲食に注意が必要な期間はいつまで?」
ホワイトニング治療後は歯の表面を覆う組織が変化しているため、変色やしみるなどの知覚過敏の症状が出やすくなります。
とくに治療後48時間はその変化の程度が大きいため、食事の内容には注意が必要です。